NTSC・ビデオ技術編

CZP

地上波vsケーブルテレビのVITS伝送品質

カラーパターンジェネレーター(Tek、秋月電子キット、ワンダーキット)各機種の波形

NTSCとは?

どんな波形?

ゴーストクリアチューナーの性能と波形

波形測定方法に関して


CZP

Y/C分離や拡大縮小などの特性をフィルタ込みで目視できます。(上下左右に動かすと時間軸に関する特性も得られる)

映像信号源に搭載されるまで時間が掛かった波形ですが、原理的には水平スイープ信号と垂直スイープ信号のハイブリッドです。
中心円を最低周波数(DC)として離れるほど周波数が高くなり、同心円の条件もあるので斜め空間周波数も連動して高くなります。

信号源になければ自分で作ろうということでCZP画像をbmp出力するプログラムを作成
bmp画像からNTSC(VBS)信号に直接変換できれば良いのですがPCのS端子出力から分配(MATROX G400 MAX+)

放送局向けのサブマスター品質に相当するCRT画面(当時珍しくなっていたドットマトリクス)のモアレ問題だけでなく
カメラのモアレ問題も避けるため苦肉の策としてカメラのフォーカスをわざとズラすことで、肉眼に近い雰囲気を出しています


czp-ori1
CRT管面にピントが合った状態(S端子同士の接続)
(目視だと偽の丸は見えません=カメラ側の問題)
 


czp-ori2
ピントを外した状態(S端子同士の接続)
(中心部の丸以外に偽の丸は現れない)
 
 
 


czp-ori3
1750AのモニターモードにVBS入力で表示させた場合(白黒モニターと同等)



ビクターJX-S1000(民生品としては最高級セレクター、3ラインロジカルコムフィルタ搭載)


czp-s1000.
3ラインY/C分離ミスによる誤情報(アナログCCD遅延線を3Fscでドライブ)
元は白黒情報でもY/Cへの分離に失敗すると中心部の鮮明な丸以外に着色された丸や上下に薄い丸が現れる
(白黒情報から色信号や折り返し等に化けてしまうクロスカラー、ドット妨害の原因)



パナソニック  SB707(3次元型YC分離搭載と宣伝しているが簡素になり性能は芳しくない、アナログハイビジョン対応SVHSビデオデッキ、)


czp-sb707-off EEスルー
3次元機能を使わずり強制2次元YC分離を行うとビクターセレクターJX-S1000(3ラインYC分離)と挙動が同じになる
 


czp-sb707-3d. EEスルー
3次元分離モード(通常)に戻すとYC分離ミス特有のクロスカラーが解消する(色がつかなくなる)
 


czp-sb707-pb 録画・再生
SVHS機ではあるもののパナソニックは早くから内部処理はフルデジタル
ビデオデッキ録画・再生を行うとクロスカラーは一切発生しないが折り返し輝度ノイズが発生してしまう
※これを見てガッカリした方は、お値段が2倍以上の有名なビクターHR-X7ならキレイに録画再生できると思ったでしょう?(下の方に併記)



czp-w5-pb 録画・再生(EEスルーではなく総合的な録画再生にも関わらずここまで安定している。SVHSと格の違い)
ビクターW-VHS機 HR-W5のSDモード(コンポーネント記録再生)
 



czp-x7art EEスルー
ビクターHR-X7アートモード(3DーY/C分離を念入りに行う静止画優先モード)
 


czp-x7off EEスルー
3次元Y/C分離を切り強制2次元モードにすると3ラインセレクターと同じように擬似色信号(3.5795…MHz由来のクロスカラーやフィルタリングが弱く擬似模様として別の場所に出現)
 


czp-x7-pb 録画・再生
3次元Y/C分離アートモードで録画したにも関わらず、録画・再生を行うとクロスカラーや折り返しノイズが盛大に現れます
※これを見ると色信号に関しては悪影響がないパナソニックも捨てた物ではない!?とは言う物のパナTBCは欠陥品でV期間の等価パルス幅タイミングを間違えているので画面上部に引き連れが発生するのでOFFの方がマシなこともある)

結論は
・ビクター HR-W5(コンポーネント記録SDモード)が原理的な違いで別世界の高画質(忠実)
・他のSVHSデッキ2台はフルデジタル処理でもアナログ処理でもそれぞれ癖がある(他社や他のランクのビデオデッキもいずれかの傾向が必ず現れます)


地上波vsケーブルテレビのVITS伝送品質


とある理由でケーブルTVの工事を全額無償で行うことになりました。電波障害対策の一環で、本来ならば工事費だけでも数万円の
コストがかさむ所を某所が全部肩代わりしてくれます。(障害元が責任をとるのがお作法)

有料放送サービスも行うCATV業者ですが、1〜12チャンネルの隙間チャンネルにUHFからの変換信号を入れることで対策を
行います。全戸数のTVとVTRの設定を業者がするのかと思うと気が遠くなります。
CATVチューナーは貰えないので、Cチャンネルは無料放送でもスクランブルが掛かっているので見られません。

単に、ある他県の1局UHFが受信できなくなるだけで我慢しておけば良いのに、住民運動で見られないと困ると言い出したようで
工事をすることになりました。(席上で他府県は見られなくてもいいんだと暴言を吐いた業者・・・)
よってUHF1局をVHFに潜り込ませる事が主目的で規定電界を確保するだけで良い物を、CATV会社がチューナーを付けさせ
たいが為に、壁のアンテナコンセントを全部交換することになりました。しかしケーブルは推奨5CFV以上なのに、劣化した5C
2Vを流用する中途半端さです。

便宜上「下階へ影響が出るからご協力を」とありますが、今でも普通に受信が出来て、交換が必要なのは、屋上のアンテナ端子を
差し替えてレベルを調整するだけ構わないはずです。(高度なCATVは行えないから) 上り回線は接続の関係上カットされて
インターネット通信などはできません。

こんなに否定的に書いているのは、AVラックの側面、タンスの裏側、ピアノの裏にアンテナ端子があるのに、どうやって移動させ
て工事まで待機するんだい?と考えあぐねているからだけです。(地方と違い現時点で伝送品質に問題が無い) 

部屋の中は個人の持ち物でリフォームは自由でも、アンテナボックスは共同設備だからいじることは禁止だったとは知りませんでした。
剥き出し75Ωとメガネフィーダ端子だったので4000円出してBS対応端子に交換をしていましたが勿体ない限りです。
おまけに2端子にしているのに、業者が1端子にすると接続が困る、本部から何キロも引っ張り回して伝送劣化、プリゴースト等はど
ないすんねんと心配しています。
 
 

近々、「アンテナ直接受信vsケーブルTVのVITS比較を載せる予定。
 
 

強電界入力でNECのゴーストクリアチューナーがサチってしまうとか色々検索で見つけてしまい、たかがUHF1局のために
アンテナコンセントの交換で部屋中移動させたり、プロフィールに有るとおり数々のVTRの再設定や他の不具合が出ると思うと
頭が痛くなります。これでケーブル伝言ゲーム伝送で画質が大幅に落ちたら踏んだり蹴ったりです。知人宅でもケーブルテレビ
工事をしたらボケたそうです。
数珠繋ぎでインターネット接続も出来ないようです。現時点で地上波がほぼゴーストも無く伝送特性が良いので残念です。


カラーパターンジェネレーター各機種の波形

(Tek TSG-90,秋月電子キット、ワンダーキット)
秋月電子キットはマニアにお勧め
1999.08.11更新
画像はクリックするとVGAサイズに拡大されます

 秋月電子のキットは7400円ですが、格安で結構使える性能を持っています。ハンディータイプのテクトロニクス(15万)と
ワンダーキット(2万円)を比較してみました。通常のAVファン(マニア)の方なら十分な利用価値はあると思います。

 秋月電子カラーパターンジェネレータのSNR(925C)はフィルタ切のフル帯域で50dB。サブキャリアトラップを掛けると60dB。
TSG90のSNRは62dB。サブキャリアトラップは掛けても変化無し。各々50IRE信号での値です。
 秋月のジェネレータは、アナログ式でRGBからNTSCコンポジットに変調している関係でクロマリークが多いのは仕方が無い所。
民生品で50dBも確保できれば御の字です。それも帯域制限無し。

(1999.08.11追加)
一番右側はパイオニアCLD70(初のCDV対応機で88年製造)と技術新聞社のカラーバーディスクの波形です。最新機種でも
ディスクからFM復調する原理は同じなので、大方似たようなものです。

最近はボールペン型信号源(5万円?)など(10ビットだったかな)ありますが、そんな高価な物に手を出せない方は
秋月キットでも無いより揃える方が良いでしょう。ビデオテープの頭にカラーバーを入れておけば経年変化やデッキの差
を比較するときに少しは客観的な判断が出来ます。

ちなみにテクトロニクスは10ビットDACに8ビットデータ(下位2ビットは無し)を入力して動いています。完全に
SMPTE170M等を満足(100万以下や国産でも適合機は珍しい)出来ませんが、国産の信号源(特にアナログ)
と比べれば結構良い線でしょう。欠点は外部同期がないぐらいですが、インターナル動作の民生機器には不要です。
ハンディー簡易型でもしっかりSIN自乗ディスクリートフィルタを組んでいます。この辺は安くてもテクトロニクス製品
を冠したものだけあります。

水平同期信号と映像2ライン表示(2H)


TSG90 テクトロニクス  ハンディタイプ信号源


CPG 秋月電子キット  (SC-Hが規定外)


AV1000 ワンダーキット  (SC-Hが規定外)


CLD70 パイオニア 
 

秋月電子のキットが健闘しているのがわかります。ワンダーキットは洒落になりません。振幅もほぼ100%なの
で(SONYのRGB>V>Sチップの性能)マニアにもお勧めです。民生ビデオは10%ぐらいの狂いがある
のが普通です。

・秋月電子はトランジェントでオーバーシュートが出ています。これはビクター高級機HR-20000の
 波形も似たような物ですが誰も気づかないようですから許容範囲かもしれません。
・ベクトルスコープで各色ドット間を移動するときに、中心点を通る位相特性が優れているのがテクトロニクス
 秋月とワンダーはIQ信号にフィルタリングをしていないので無茶苦茶です。
・SCHドットを見るとわかりますが、テクトロニクスはほぼゼロ度をキープしています。秋月とワンダーは
 70度あたりで弧を描くようにブレています。これはバーストに対するシンク(同期信号)がジッター
 起こしているからです。SCHは単体(インターナルや民生品)では必ず守る必要が無いと言われますが、ジッ
 ターを測定する時に威力を発揮します。ちなみに某国産で「デジタルSCH表示」する機種は使えません。
 数字がポロポロ変化しても読みとれず、ジッターの具合も極座標表示が無いと分かりません
・デジタルカメラの露出の差に見えるでしょうが、線が明るく太く見えるのは、ノイズ成分(極度に増大しない
 と見えない)とクロマ漏れ(主要因)が一目瞭然です。

  

TSG90 テクトロニクス  ハンディタイプ信号源
 


CPG 秋月電子キット  (SC-Hが規定外)
 


AV1000 ワンダーキット  (SC-Hが規定外)
 


水平同期信号とカラーバースト拡大表示(2H-MAG)

 

・テクトロニクスのみクロマ漏れが識別できないレベルです。多段アナログSIN2ディスクリートフィルタ
 の有無が性能の差として現れます。これは民生品のAD・DAにも共通することでフィルターが一番高価な
 素子です。放送用などは1個数万円するものを使用します。(オーバーサンプリングをしても必要)
・放送用(業務用)と民生品(どんな高級でも)の違いは同期信号のエッジ(140ns)とカラーバースト
 信号のエンベロープの違いが上げられます。単純にデジタル信号の用に一気にハイ<>ローを遷移するもの
 ではありません。TBC搭載機と言えども正規の信号源のような波形を作っているわけではありません。
・秋月キットはシンクチップ幅は同一なので良く出来ています。カラーバーストのエンベロープも一応問題
 ないレベルまで出力しているのも驚きました。(民生ビデオはここまで出来ていません)


TSG90 テクトロニクス  ハンディタイプ信号源
 


CPG 秋月電子キット  (SC-Hが規定外)
 


上記を20IRE分上にシフト(2H-MAG・上)

 
・上の波形を20IRE分持ち上げただけです。シンクチップにクロマ漏れしていないことがわかります(Tek)
 薄く見えるのはフィールド毎にV同期が違うからです。秋月キットのみバーストが出てしまうのが残念です。これは
 垂直同期部分にもバーストが出ているからです(下記参照)
・ワンダーは酷い見本ということで・・・、書く気力も出ません。(それでもVの偽バーストは無い)
・松下のTBC搭載機もV同期が異常データでした。(TBCを切ればテープ再生になり正常)

垂直同期信号部分拡大(2V-MAG)

TSG90 テクトロニクス  ハンディタイプ信号源
 


CPG 秋月電子キット  (SC-Hが規定外)
秋月電子の垂直同期等価パルスに注目すると、ライン7.8.9にバーストが出てしまっています。これは規格違反です。
垂直同期分離にもそれほど影響を与えませんし、バーストロックは多いだけで特別困ることもないので大丈夫です。
真面目に設計していれば、ゲートを掛けているのでロックを試みたりもしません。


AV1000 ワンダーキット  (SC-Hが規定外)
 


CLD70 パイオニア 
 
 


ワンダーキットの外観写真(10年以上前の製品)
オプションでBB入力による外部同期が可能だったらしい。

秋月電子のキットは低価格で、価格から想像すると性能が悪そうに思えますが、十分使えます
フレームカウンター表示、オリジナル1行文字表示、クロスハッチ、15色全面パターンなどもあるので
ビデオやテレビを外部から調整や比較する目的にも活用できます。
 
特にLDのカラーバーパターンソフトを使っている方に最適です

 

NTSCとは?

1999.12.19更新


 サーチエンジン「NTSC・カラーバー・規格」でヒットすることが多いようですのでボチボチ追加します。

 いわゆるNTSCは古い規格なので図書館や書店で探せば見つかります。他にヨーロッパ圏はPALやSECAMが存在し、フィール
ドレートが約60Hzで走査線数が少ないか、50Hzで走査線数が多いだの、色処理方法が違い、細かい区分けは何十種類もあるので
書き切れません。PALやSECAMも正式に作ろうとするとNTSCより面倒になります。教科書的な事は書いてもつまらないので、
その他の話です。

 アメリカ、日本、韓国のみで通用するのがNTSCです。NTSCも紆余曲折があり、最初は白黒で1フィールドが60Hzだったの
がカラー放送を行う為に、カラー信号を重畳させ下位互換を実現し、約59.94Hzになりました。(隣接局との同期放送やら色々あ
る)これに関連して水平走査周波数、カラーサブキャリア周波数なども決まります。某F社のデジカメ(数年前)は放送用モニタで表示
がおかしかったので信号をチェックしたところ、HV同期信号(水平・垂直)に対してSCは非同期で動く機種であり当時は「民生品っ
てスッゲー、非AV民生メーカが作るとこうなるのかな?」と数名で驚いた覚えが有ります。普通のTVには何とか写るようですけど。
 外部同期が不要なのでHVとサブキャリアの位相関係や周波数の同期などお構いなし。(まぁ関係ないから)

 歴史のある規格(変更が多い)なのでFCC、電波法、RS170、通称RS170A、SMPTE170・・SMPTE170M、
アメリカ対日本、セットアップ、有効走査線範囲等々微妙に数値や規定が違います。これに無印、準拠、適合、完全適合が加わってやや
こしくなります。信号源でも完全に適合しているかと言えば辛い物があるようです。(国産は妙にジッターも多い)
こんな単語で検索すればまともなサイトも見つかることでしょう。

 正式なNTSC(今のところSMPTE-170Mとして)適合機種は少なく、放送機材でも旧式の業界通称RS-170(A)で話
が通じるようです。カタログを見てもRS170A準拠と書かれているメーカも多いです。本当に守ろうとしたら信号源でも適合する
機種は少ないようです(そこまでキッチリした信号の必要性があるのかどうか)

 民生品も昔は酷かったのですが、VTRなどはTBC、3DYC分離回路が搭載されたころから内部チップはデジタル化されて有る程
度は思ったほど特性の悪いものでもありません
(安い業務用のレベルが民生に近づいたのか、民生用が業務用に迫ったのか・・・この「思ったほど」の内容の差が大きかったりしますが)

 最近、ハイエンドユーザーはSDIまで使うようですが、普通に接続するだけで動きます。しかしデジタルだけにトラブルが出ると・・・。
それなりのストレスチェック信号や伝送信号全体のCRC値を埋め込んでエラーを検知する手法もあります。それ以前にガマトとかも
心配しないといけませんね。   


RS-170Aとカタログ(SMPTE170M)



 メーカーにより最新機種でもRS-170A準拠と書かれています。本来ならば放送用設備にはSMPTE170M適合(もしくは
準拠)と表記したいところですが、完全適合(適合=完全?)と書かない理由も色々あるのでしょうか。
 これはパソコンのシリアルポート規格をRS232Cと表記しているが本当はEIA232Eだったりする事にも通ずる物があります。

・SMPTE170Mを知らないから(80年代の人、もしくは詳しく知らない)
・RS-170Aと言えば業界では十分通じるから(現実)
・本当はSMPTE170Mに厳密に適合出来ていないがSCHや一般的スペックでは通称RS170A相当適合という意味。
 (結構規格が厳しい、そこまで厳しく守らなくても一応問題なく接続出来るから)

 映像を専門にやっていないとSMPTE170Mという名称自体を知らないなんてことが結構あります。
SCのドリフト量やジッタ、エフェクト時に規格を満足できない、有効画面ギリギリまで映像があるとSYNCエリア
のトランジェントを処理していないからスパイクが誤動作を生む・・・色々理由があるので適合とまでは言えません。
 実際の運用では、ゲインは1:1(1%以内)、YCレベル差も許容内、ベクトルも何とか、f特も癖のないフラット、
DG/DPも最低限2度2%(ぉぃ)をキープ、S/Nも50数デシ以上、もしものインターナルでも1ヘルツ以内&ロ
ック周波数範囲が50Hzぐらい、サグなども無く、SCHも数度以内でカラーフレーミングも正常で飛んだりしない、
同期信号と有効画素範囲の境界でノイズが入らない、有効走査線数のチェック・・・程度で「一応OK」でしょうか。

 と書いても、民生品の高級製品程度でも業界の足下にも及びませんので、相性を含めて好画質(高忠実度・高画質ではない)
を狙うことになります。DVDは完全デジタルで信号も優れているから信号源代わり、にして信号源は固定画像で役に立
たないからと言われますが、全くの主観評価よりはビデオマニアでも使うことで少しは客観的な評価もどきを心がけた方
が良いように思います。  7500円程度ですし、ビデオテープの頭にカラーバーでも入れる価値はあります。

余談ですが・・・
 テクトロニクスのTSG-90というハンディーカラーバージェネレータは最初の広告ではRS-170A準拠か、SM
PTE170準拠程度の表記があった覚えがあるのですが、実際の販売時にはインターナル周波数のみ±10ヘルツ以内が
SMPTE170M適合という意味で使われていたようです(憶測)(結構全温度範囲でこのスペックをバッテリレベル(
非恒温層)では結構大変なのかも知れません。
 ちなみにTSG90はバッテリー&ACアダプターをオペアンプドライブの為に2電源に降圧とマイナス電源を生成して
います。このスイッチング(チョッパ)ノイズが出力NTSC波形にスパイクノイズとなって発生します(数IREも)
もちろん、発信周波数(150kHz)非同期周期です。当時メーカーに問い合わせたところ、ボードの設計上このロットでは無理、
ハンディーで低価格機なのでスペックには特別問題がない・・・と言われました。実際SNとしてはスペックの60dBを
超えるので大きな問題はありませんが、チョッパ回路の隣りにDACのフィルタを載せるかな?と疑問が残ります。
 初期ロットは電源ONのままACアダプターを抜き差しするとヒューズが切れます(抵抗型ヒューズなので要ハンダ付け)
ちなみに8ビット画像信号を10ビットDACで下位2ビットを下駄を履かせて使っています。フィルターなどはちゃんと
SIN自乗フィルターで補正しています。(ペン型キャリバーはどうなんでしょ?)回路図掲載マニュアルは薄かったのに
なのに1万円以上しました。他の厚さ4センチ弱+バインダ+フロッピディスクで2万円弱を考えると割高です。
 スイッチングノイズの件は後期ロット(が存在するかどうか)やTSG95で改善されているのかどうかは知りません。

 輝線が太く見えるのはオシロやWFMの性能ではなくて信号源にスイッチングノイズが乗っていたと言う、お間抜けなオチでした。


どんな波形?



 サンプル 

ゴーストクリアチューナーの性能

1997.10.12更新
画像はクリックするとVGAサイズに拡大されます

日本電気ホームエレクトロニクス製のGCT-3000の補正前後の波形です
電波状態が良いので差が殆ど見られません。

NTSC信号(GCR補正後)のWFM波形
 
HD期間拡大 


VD期間拡大

GCTー3000のWFM画面(全国朝日放送網の100%白バーとマルチバーストのVITS)
テレビ朝日GCR信号の補正前と補正後

電子カーソル(上側):輝度信号100%「真っ白」レベル (ホワイト、100%や100IREと言われる輝度振幅)
電子カーソル(下側):輝度信号  0%で「真っ黒」レベル (ブラック、0%、0IRE、ゼロボルト、ペデ、ペデスタルと言われる部分、日本はペデスタル0%)


GCT補正前 (輝度ゲイン107%、各帯域のマルチバー振幅もバラバラ)だったものが……      


GCT補正後 (輝度ゲイン100%に補正済み。マルチバーストも各帯域で均等ゲインに調整される、同期信号や基準バーストも正規の振幅になる)
数秒の間に数回の補償修正を繰り返してカラーバーに準ずる振幅に収束する
 
 

レベル補正
補正前は、107%(IRE)ありますが、補正後は100%に振幅レベルも補正されています。

f特(周波数特性)補正
その右側に6つのSIN波形がありますが、これが「マルチバースト」と言われる物です。伝送路(機材等)を
通過した前後の特性を波形から推し量ろうとするものです。6つの振幅が同一ならば「一応f特はフラットだ」
と判断します(正式には測定し数値を出します)

ゴースト補正がメインですが、放送局側(GCR)ゴーストキャンセルリファレンス信号と受信機のGCR信号を
比較して、差分(伝送による劣化、変化分)を減らすように多段巡回フィルターを制御しています。
 


波形測定方法に関して

1997.10.19更新


 
テクトロニクスの簡易信号発生器TSG-90を信号源にしています 
この信号をWFMのAチャンネルに入力しています
 

WFMループスルー画像

入力信号


出力信号

その出力をビデオ等の被測定機器に接続します
(入力端子にf特やインピーダンス不整合等があるので入力側の損失も調べる為です)
民生品はこんな事も考慮しなくてはいないようです
そして被測定機材からの出力信号はケーブルで直接Bチャンネルに接続しています

   上記出力波形は被測定機材をJJで接続してケーブル損失のみの表示です(あくまで相対評価)
 


メモ

1999.01.04更新

・ゴーストクリアは単体のGCT-3000の方がビデオ内蔵機よりもチューナーの性能の違いが大きく差が出るので良い
・パナソニックのNV-SB707のTBCは垂直同期が不正規なので画面上部が曲がる
・ビクターWVHSのHR-W5はSVHS部とWVHS部の切替部分が冗長になりX7やX5よりも残留ノイズが多い
・某社工場調整に使われていたノイスメーター(今でもビデオテープの基本的測定に使われている)の中古にサインペン
 でマークが入っていました。何とscトラップ、LPFは100k、HPFは4M、-40dBレンジ・・・。
 どの機種用に使ったのかわかりませんが、このモードですとS/Nは50デシ以上取れることになります。HIVI
 にHR-20000はトータル150デシベルという言葉を思い出します。ちなみにオールスルー(放送機器適用)
 にしてEEにてVTRを確認したところ40デシ取れるかどうかぐらいしかありませんでした。
 信号源を直接スルーで測定したところ65デシ程取れました(10ビットDAなので妥当な線でしょう)
 8ビットAD・DAで量子化ノイズが最大に出るポイントだと放送用で50デシ(スルー)ぐらいなのでVTREE
 で40デシ(スルー)というのも民生用としては普通なのかもしれません。
  ビクターのJX-S1000を調べたところ(フロントパネルIN・OUT)50デシ以上(スルー)とれました。
・民生品で1メートルのケーブルの違いはどれほど画質に影響を与えるか?(詳しい方教えてください)
 (もちろん75オームの正規ケーブルとして違いです、オーディオは別の話)
・メールを頂くことがありますが、せっかく返信文章を作成し返信してもメールアドレス無しで返ってきてしまいます。
 お心当たりの方はもう一度お確かめください。
 
 


何故テレビ東京の画面上部は黒いのか?

NHKの番組の切替に同期ショック(同期引き込み)を気にしない?
1999.02.25更新

結構気になる、NHKの同期引き込み不良。選挙の時も台風の時も画面にショックが
入って見づらい物でした。その辺の規定はないのでしょうか?
クロマキーでしか抜かない文字テロップなどなど。
結構エッジがジラジラして気になりませんか? クロマキーで抜けるのにどうして
今時キー信号なんて必要なの?とも言われていますが民放局は別ラインで伝送して
いることが多いです。次期デジタル放送になればこのへんの問題はほぼ無くなるの
で今からの設備投資は必要ありません。第一ケーブルが倍に増えたりミックスゲイ
ンアンプ等々も必要で途中からの変更は大変です。最近は黒枠の幅を太くして随分
改善されました。

結局全国ネットで同期を掛けても東京に持ち込んだ時点でズレが生じFSなどでも
追従しきれないのでしょうか。番組を録画して再生すると自宅ビデオの同期が
1秒ほど流れてしまいます(気にする物ではありませんが)

これは国の電波標準研究機関(正式名称失念)によるカラーバーストと標準原器との
比較レポート(時々刻々)からもお分かりの通り、位相ジャンプ(以上ですが)して
いるのでNHKに関してレポート外ということからもわかります。番組中を狙って
測定しないと駄目です。秋月キットにも10メガロックキットがありますが、測定器
メーカーも同じものを昔から出しています

テレビ朝日が一番安定しているようです。10>4>3>8>12>6、1(範囲外)

テレビ東京のVHS画面かと思わせるボケボケ番組と画面上部のフィールド抜けする黒がラインが数本
も気になります。前者のボケは自分の目が悪くなったのかと錯覚してしまうほどです。
放送上有効画素としては黒ラインは範囲外なので構いませんが、ボケすぎはひどすぎます。


20200523-

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